平津 美知
守っているつもりで
二度のがんが教えてくれた、人生と家族の本当のこと
私はずっと、自分が家族や社員を「守っている」つもりでいました。
わたしは職人として独立して以来、仕事第一でひたすらに走り続けてきました。弱音を吐かず、自分の体調は後回しにし、すべてを背負って
前に立ち続けること。それが男の責任であり、家族を守るための唯一の方法だと信じて疑いませんでした。二度のがんを経験し、病室のベッドで強制的に立ち止まらされた時、私はようやく気づかされたのです。私がいないと回らないと思っていた現場も、家族も。守っていたつもりになっていたのは私だけで、実は一番「守られていた」のは自分だったのだと。
本書は、病気を克服して強くなった人間の立派な闘病記ではありません。
家族を守ってきたつもりでいて、実は一番守られていた不器用な男が、ようやくその事実に気づき、これまで言えなかった思いを「言葉にする」と決めた記録です。
あなたにとって、守りたいものは何ですか?


